アメリカの連邦議会上院議員で、民主党の有力大統領候補としてヒラリー・クリントンやジョー・バイデンと接戦を繰り広げたバーニー・サンダースは熱狂的な支持者が多いことで知られている。彼の政策は国民皆保険や住宅保証、雇用保障、高等教育の無償化など、格差や貧困を是正し、公正な社会を築くことに重点を置いており、アメリカのプログレッシブ派(進歩派)の代表として知られている。また、彼はグリーン・ニューディールを主要政策に位置づけており、非常に野心的な産業・社会構造の転換を伴う、低炭素社会へのロードマップを打ち出している。これらはルーズベルトの大統領の政策を参考にしており、実に60 兆ドル(6600 兆 円 )規模の公共投資政策である。サンダースの政策の詳細と、その「財源」、そして経済顧問のひとりであるケルトン氏と共に練り上げた「21世紀の経済権利章典」を詳しく解説した。サンダースの政策を読み解くことよって、日本にも活用できる政策を検討し、世界の潮流となった反緊縮経済ロジックを学ぶ。