ノーム・チョムスキー×ロバート・ポーリン「気候危機とグローバル・グリーンニューディール」
『気候危機とグローバル・グリーンニューディール』出版記念ウェビナー
気候危機は解決できる―。世界で最も引用されている存命中の知識人ノーム・チョムスキーと、世界最大の再エネ投資計画をオバマ政権下で監督したロバート・ポーリンが、気候危機を公正に解決するための「グローバル・グリーンニューディール」構想を語り尽くす!
2021年12月12日(日) 午前10時始動
参加無料・要申込み 日英同時通訳有り
■協力 気候ネットワーク 市民社会フォーラム
■司会 長谷川羽衣子
■通訳 長井鞠子 早川健治
■パネリスト
山本健太朗(Fridays For Future Japan)、ヒル・ダリア・エイミー(名古屋大学大学院生、Fridays For Future Japan)、明日香壽川(東北大学教授)ほか
※右からチケットをお申し込み頂くと、ウェビナーご招待メールが届きます
※当日は開始15分前(9時45分)からウェビナーにご入室頂けます
※ウェビナー開催前に、ご登録頂いたメールアドレスにリマインドをお送りさせて頂きます
※このウェビナーは録画させて頂きます。どうかご了承下さい
プログラム
チョムスキーのお話し
ポーリンのお話し
司会とパネリストからの問いかけ
参加者との質疑応答
© Jared Rodriguez / Truthout
1928年生。言語学者、批評家、活動家。アリゾナ大学言語学栄誉教授。1957年『統辞構造論』において変形生成文法の研究を分野として確立し、言語学に「チョムスキー革命」をもたらす。その後、30冊以上の関連作品と多くの学術論文を著し、分野の発展を牽引し続けた。また批評家として、マスメディアの報道内容を決定する諸要因を理解するために「プロパガンダ・モデル」という枠組みを提示し、自由民主主義社会における思想統制のメカニズムを分析した。活動家としてはベトナム反戦運動を牽引し、各地の独立メディアと協力して草の根運動を数十年にわたって続けてきた。「権力の行使は常に行使する側にその正当性を十分に証明する義務がある」というアナーキズム思想と大量の歴史的資料に基づく(主に自国アメリカの)権力批判を行うことでも有名であり、国内の富裕層やエリート階級による一般市民に対する抑圧だけでなくベトナム、東ティモール、ニカラグア、そしてパレスチナを始め世界各国におけるアメリカ帝国主義・軍事介入主義の批判を綿密に行ってきた。存命中の学者としては世界で最も多く引用されている。
1950年生。経済学者。マサチューセッツ大学アマースト校経済学特別教授。オバマ政権のエネルギー省で2009年アメリカ復興・再投資法のグリーン投資分野の政策顧問を務め、公共投資としては世界史上最大規模となる約900億ドルを運用し、世界最大規模の風力発電基地や最先端の太陽光発電所を含む10万件以上の事業に資金提供を行った。国際労働機関(ILO)や国連工業開発機関(UNIDO)などの顧問を歴任。グリーンニューディールを始め、経済格差の是正、労働者の権利や賃金の保障、緊縮策批判、アメリカの諸経済制度の公正な改革、そして発展途上諸国における経済的正義などの諸分野で研究業績を上げている。
■司会 長谷川羽衣子(グリーン・ニューディール政策研究会事務局長)
環境経済政策、特にグリーン・ニューディールに関する研究や翻訳を行っている。共著に『原発ゼロを諦めない』(明石書店)、共訳にヤニス・バルファキス『黒い匣 密室の権力者たちが狂わせる世界の運命―元財相バルファキスが語る「ギリシャの春」鎮圧の深層 』(明石書店)、ジョン・マクドネル『99%のための経済学:コービンが率いた英国労働党の戦略』(堀之内出版)、プラカシュほか『グリーン・ニューディールを勝ち取れ』(那須里山舎)
■同時通訳 長井鞠子(サイマル・インターナショナル顧問)
国際基督教大学在学中、1964年の東京オリンピックで学生アルバイトとして通訳を経験。その後、日本初の同時通訳エージェントとして創業間もないサイマル・インターナショナルの通訳者となり、サミット、G20の同時通訳、国内外要人随行など、年間200件もの重要案件を担うトップ通訳者。その活躍はNHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』等でも紹介される。著書『伝える極意』(集英社新書)『情熱とノイズが人を動かす』(朝日新聞出版) ※撮影 織田桂子
■同時通訳 早川健治(翻訳家、著作家)
UNESCO持続可能な開発のための教育事務局、グーグル社などを経て、2019年よりフリーランス翻訳家。訳書にノーム・チョムスキー&ロバート・ポーリン『気候危機とグローバル・グリーンニューディール』(那須里山舎、2021年刊行予定)、ヤニス・バルファキス『世界牛魔人―グローバル・ミノタウロス』(同、2021)、アンドリュー・ヤン『普通の人々の戦い』(同、2020)、単著に『Echo
and Gróa: Philosophical Dialogues』(Dialectical Books、2021)
■パネリスト ヒル・ダリア・エイミー(大学院生、Fridays For Future Japan)
Fridays For Future Japan「マイノリティから考える気候正義プロジェクト」オーガナイザー。1999年生まれ、大学院博士前期課程1年。『グリーン・ニューディールを勝ち取れ: 気候危機、貧困、差別に立ち向かうサンライズ・ムーブメント』(那須里山舎)の翻訳に関わったことで、若者の運動の力に衝撃を受け、2021年9月から気候変動運動Fridays For Futureで活動中。
■パネリスト 山本健太朗(Fridays For Future Japan)
1997年生まれ。Fridays For Future
Japanオーガナイザー。トランプ政権下のアメリカで留学中に社会運動に出会う。社会が壊されていく状況に、同世代の若者が下からの運動を組織して企業や政府に抵抗していることを知り、社会運動に参加。帰国後はFFF
Japanで活動。「マイノリティから考える気候正義プロジェクト」を立ち上げ、日本企業によるアジア各国での人権侵害・環境破壊を止めるため、世界の活動家たちと連帯した気候正義運動を進めている。
■パネリスト 明日香壽川(東北大学教授)
東京大学工学系研究科大学院(学術博士)。京都大学経済研究所客員助教授などを経て現職。専攻:環境エネルギー政策。著書:『地球温暖化 ほぼすべての質問に答えます!』(岩波ブックレット、2009年)、『クライメート・ジャスティス―温暖化対策と国際交渉の政治・経済・哲学』(日本評論社、2015年)、『脱「原発・温暖化」の経済学』(中央経済社、2018年、共著)、『グリーン・ニューディール:
世界を動かすガバニング・アジェンダ』(岩波新書、2021年)など。
■パネリスト 田浦健朗(気候ネットワーク事務局長)
同志社大学大学院総合政策科学研究科博士課程修了、博士(ソーシャルイノベーション)。1997年の地球温暖化防止京都会議(COP3)をきっかけに地球温暖化問題に携わる。1998年から 現職として、温暖化問題に関する調査、研究、政策提言等を行う。著書に『市民・地域が進める地球温暖化防止』(共編著、学芸出版社、2007)、『地域資源を活かす温暖化対策 自立する地域をめざして』(共著、学芸出版社、2011)他。
作品紹介 『気候危機とグローバル・グリーンニューディール』(書名は変更の可能性があります)
気候危機は解決できる―。世界で最も引用されている存命中の知識人ノーム・チョムスキーと、世界最大の再エネ投資計画をオバマ政権下で監督したロバート・ポーリンが、気候危機を公正に解決するための「グローバル・グリーンニューディール」構想を語り尽くす。
化石燃料の使用が加速し、世界の温室効果ガス排出量が増え続ける中、世界の富裕層はIPCCの警鐘を無視し、99%の人々を犠牲に私利私欲の飽くなき追求を続けている。サハラ以南のアフリカ、中東、南アメリカ、南アジアなどの地域に暮らす人々に対する度重なる過去の暴力行為への反省を一切しないまま、先進諸国のリーダーたちは国内外で分断を煽り、労働者の権利を侵害し、科学の声を無視し、大衆の人気取りに明け暮れている。
累積排出量が最も大きい国々が気候危機によって生活を脅かされている人々に対する責任を果たし、気候正義を果たす道はあるのか。世界各国の人々の暮らしを守り、化石燃料依存社会からクリーンエネルギー経済への「公正な移行」を実現する方法はあるのか。こうした問いに答えつつ、両著者は欧州グリーンディールなどの既存の気候危機対策の不十分さをわかりやすく解説し、グローバル・グリーンニューディールを実施するためのステップを具体的に示してみせる。
絶望するような現実を冷徹に直視する「心の悲観主義」から始まり、その現実をより良い方向へ変えるための政策や行動に基づく「意志の楽観主義」へと到達する。Fridays For Future Japanのメンバーたちによる力強い序文と訳者による最新英文資料の紹介を添えた豪華日本語版。
『気候危機とグローバル・グリーンニューディール』 2021年12月15日発売予定(那須里山舎)
ノーム・チョムスキー(著)、ロバート・ポーリン(著)、クロニス・J・ポリクロニュー(聴き手)
早川健治(翻訳)、Fridays For Future Japan(序文)
目次
序文(Fridays For Future Japan)
前書き(クロニス・J・ポリクロニュー)
第1章 気候危機の実像
第2章 資本主義と気候危機
第3章 グローバル・グリーンニューディール
第4章 地球を救うための政治参加
訳者あとがき
Time: December 12th, 2021, 10:00AM – 12:00PM (Japanese Standard Time)
Venue: Register online for free (a Zoom link will be sent to registered guests at a later date)
Keynote: Noam Chomsky (Laureate Professor of Linguistics, University of Arizona), Robert Pollin (Distinguished University Professor of Economics, University
of Massachusetts Amherst)
Moderator: Uiko Hasegawa (Green New Deal for Japan)
Organizer:Green New Deal for Japan https://green-new-deal.jimdofree.com/
Event page:https://bit.ly/3ciJFCd
Registration Form:https://chomskypollingreennewdeal.peatix.com/
※Simultaneous interpretation (English <-> Japanese) will be provided.
※The above time is according to JST; please make sure to check your corresponding local time.
Celebrating the publication of the Japanese edition of Climate Crisis and the Global Green New Deal, Green New Deal for Japan is delighted to host this special launch event with Professors Noam
Chomsky and Robert Pollin as keynote speakers.
The climate crisis can be solved, but only if workers and activists from around the world organize to force leaders to take decisive climate action. In this powerful book, Professors Chomsky and
Pollin outline the Global Green New Deal project, lay out a concrete program for its implementation, and conclude with a motto from Antonio Gramsci: “Pessimism of the mind, optimism of the
will.”
As one of the worst cumulative greenhouse gas emitters as well as one of the most carbon-intensive economies in the world, Japan has an historical responsibility to play a leading role in the
Global Green New Deal project. Yet the inaction of Japanese leaders has been honored by two consecutive Fossil of the Day Awards in 2020 and 2021. Moreover, public opinion polls suggest that
Japanese people are knowledgeable about the reality of anthropogenic climate change and its consequences, yet are reluctant to participate in democratic politics and are instead focused on
market-based solutions. Moreover, polls show that Japanese people consider climate solutions to be harmful, rather than beneficial, to their economic well-being.
Is there a way to harness the latent political energy of the Japanese public with an effective international climate solution, one that increases the number of high-quality jobs while also
putting Japan and the rest of the world on a path to a decarbonized economy? How can workers and activists organize to push for climate justice against the right-wing Liberal Democratic Party
establishment? How can the Japanese public pressure fossil fuel companies to stop their imperialistic and neo-colonialist expansion (in the name of “trade” and “business”) into Southeast Asian
countries such as Bangladesh and Vietnam? What lessons can the Japanese people learn from political struggles abroad, such as those in the United States?
Join us for what is sure to be a galvanizing public event on the climate crisis and the Global Green New Deal